Lesson3-3 子どもの4つの権利-守られる権利、参加する権利-

子どもの権利条約で保障されている4つの権利のうち、前回のLessonでは「生きる権利」、「育つ権利」について内容を確認していきました。

本章では、残りの二つ「守られる権利」「参加する権利」について見ていきたいと思います。

守られる権利

守られる権利とは、子どもがあらゆる種類の「虐待や放任、搾取、有害労働」などから守られることを指しています。

その中でも、障がいのある子どもや少数民族の子どもなどは特に守られること、また戦争から守られ、犠牲になった子どもの心や身体が守られることも含んでいます。

守られる権利は、選択肢の少ない子どもの労働力を酷使したり、判断力の鈍っている子どもを騙して搾取したりする大人から守るために必要な権利となっています。

虐待や搾取などは広範囲を指しており、単純な身体的暴力のみではなく性的な虐待、また健康被害を及ぼしかねない薬品の使用など様々です。

参加する権利

参加する権利とは、子どもが自由に自分の意見を表したり、
友達同士で集まってグループをつくったり、自由な遊び・創作活動などを行ったりできることを保障する内容になっています。

家庭や学校などの子どもが育ち学ぶ施設や地域、
また行政等を含むあらゆる場所で、自分の意見を遠慮なく表明することができるようにすることはとても重要なのです。

もちろん前提としては、プライバシーや名誉がきちんと守られており、
成長に必要となる情報が程よく提供され、子どもにとって有害となる情報から守られることがあげられます。

参加する権利は少し捉え方が難しいですが、「いじめ」が起こらないよう環境を整えてあげると捉えることもできます。

学級活動や児童会・生徒会活動などにおいて、自分の意見を述べたり、実際に体を動かして活動することを通して、子どもは社会に参画することの意義や方法などを学んでいきます。

これらの活動の積み重ねが、社会の一員としてまちづくりに参加する意識を育てることにつながっていくのです。

子どもの権利まとめ

これまで、子どもの権利条約で保障されている4つの権利を紹介させていただきました。

生きる権利は、人間らしく生きていくための保健的な生活水準が守られている権利です。

育つ権利は、自分の名前や国籍を持ち、家族と共同生活を行い成長できる権利です。

守られる権利は、子どもがあらゆる種類の「虐待や放任、搾取、有害労働」などから守られることを指している権利です。

参加する権利は、子どもが自分の意見や行いたい遊びを自由に行う事を保障している権利です。

次のLessonでは、子どもの権利条約以外でも子どもを守るための法律がいくつか存在していますので、そちらを学習していきましょう。