Lesson4-5 青年期

前回のLessonでは、発達の4段階の中でも不安定な時期とされる「思春期」について見ていきました。

今回のLessonでは、最終段階「青年期」について学習していき、発達の4段階のまとめとなるようにしましょう。

青年期は使命感を持ち始める時期

青年期は、18歳〜24歳までの大学生や社会人初期の時期を指しています。

「18歳を過ぎてもまだ成長の段階に分類されるの?」と思われがちですが、
モンテッソーリの区分の中では、24歳までは変容のある青年期であり、
この時期を経てようやく独り立ちが可能になると考えられています。

この時期では「社会に対して、自分はどう貢献できるか」という事を考え、
自分で行動し責任感を持って成長していきます。

成長の段階の中では幼年期や思春期などの時期と比べると、
比較的安定している時期になります。

青年期では精神的にも肉体的にも「自立」した人間として、
相互に支え合って社会を形成していきます。

「自分でビジネスを始めてみよう」「海外にボランティアに行ってみよう」などの積極的かつ行動力がないと出来ない事が、たやすく出来てしまうように感じるのもこの青年期の特徴と言えます。

「内側」を経験してからの「外側」への意識

思春期が終わり、高校を卒業して青年期に入ると、思春期の中で「自分」に向いていた子どもの意識はもう一度外に向いていきます。

この頃からはもう「子ども」という呼ばれ方をすることも、
ほとんどなくなります。

一人の自立した人間として、「自分はどのような職業に着こうか」、
「社会にどう貢献していこうか」などを一生懸命考えていくのです。

そして、24歳を過ぎるとようやくモンテッソーリの区分の中では成長の4段階を卒業し、「大人」となるのです。

「大人」になるまでは長い道のりでしたが、この青年期も発達をしている成長途中であることは見落とされがちな要素となっています。

まとめ

発達の4段階について、改めておさらいをしていきましょう。

「幼年期」は生まれてから新しい世界に触れて全てを吸収し、順応し、
運動ができるようになり自分で物事を考えられるようになる時期であり、
今後の人生に必要な力の80%が蓄積されるとまで言われています。

「児童期」は、「個人」として自立度を高めた子どもが、「集団」でより大きな課題に取り組めるようになる時期。莫大な記憶ができるようになるのもこの時期です。

「思春期」は不安定な時期。中学・高校の6年間は変化が激しい時期で、これまで「友達」や「環境」などの「外」に向いていた子どもの意識が、「内側」に向いてきます。

「青年期」は自分で考えて社会に対して行動していく時期。
「社会に対して、自分はどう貢献できるか」という事を考え、自分で行動し責任感を持って成長していきます。

続いてのレッスンでは、「モンテッソーリ教育で育まれる力」について学習していきます。