前回のLessonでは、0歳から1歳までは「自分で選択する」事がカギとなり、
そのために「0歳児の棚」が寄与するといった内容を学習しました。
今回のLessonでは、1歳から2歳までの子どもの「カギ」について解説していきます。
とにかく「動き回る事」が楽しい時期

1歳から2歳までの間に訪れる「運動の敏感期」では、とにかく動き回ったり、
手で何かをいじっていたりなどの「運動」が大好きになる時期です。
始めて訪れる運動の敏感期の中で、子どもは精一杯体を動かそうと試みます。
特に手は運動したいという衝動がかなり強く、抱っこしている時に
手を強く握ってきたり、絵本を握って離さなかったりなど、かなり運動を求めています。
そして実はその中でも、「指を動かすこと」は、モンテッソーリ教育において
かなり重要な事項なのです。
3本指は「突出した脳」

モンテッソーリは、親指、人差し指、中指の3本を「突出した脳」と称し、
子どもの成長において3本指を使うことの重要性を強調していました。
特に重要な動作が「つまむ・はさむ」で、3本指をうまくコントロールして
力加減を調節することの繰り返しが、早い段階で脳を成長させる上で不可欠だ
と説いているのです。
この「つまむ・はさむ」にぴったりの教具が、身近にある「洗濯バサミ」なのです。
「洗濯バサミ」は万能なおうち教具

どこの家庭にもある「洗濯バサミ」は実は万能な教具です。
まだまだ手の力が弱い赤ちゃん洗濯バサミは指の力をコントロールする練
習にもなりますし、ブロックのように洗濯バサミ同士を組み合わせた使い方を
する事で様々なクリエイティブさを身に付ける事ができます。
そして何より、上述の「3本指」をフルに使用し脳を刺激する事ができるのが
この洗濯バサミです。
筆者も子どもの頃にたくさん洗濯バサミで遊んでいましたが、
確かに子どもにとっては「なんでも作れて、椅子や棚などにもくっつけられる
とても面白いおもちゃ」であったと覚えています。
また、この時期には、大人は赤ちゃんを「見守ってあげる」事が
大切になるのです。
大人は「見守る事」が大切

子どもが熱心に何かに取り組んでいる時、親としてはついつい「このパズルはこうするんだよ」などの手助けをしたくなってしまうものです。
しかし、この時期に大切なのは「見守る事」。
子どもが思う存分考えて手を動かしているときは、中断をしたり指示を
出したりすることはかえってストレスになってしまうケースが多いのです。
モンテッソーリ教育の大きなテーマでもある「自立」の道へと進むために、
この時期は親も我慢して子どもをじっくりと見守ってあげましょう。
「子どもが何かに取り組んでいるときは、思う存分させてあげる」ことが
大切です。集中している状態をできるだけ邪魔しないようにしましょう。
続いては、2歳から3歳までのモンテッソーリ教育について学習していきましょう。