Lesson8-1 0~3歳までと3~6歳までの大きな違い

前回のLessonでは「0歳から3歳でのモンテッソーリ」について
学習しましたが、3歳から6歳でのモンテッソーリはこれまでとは大きく
異なる点があります。

今回のレッスンでは、幼年期前期に当たる3歳までと、幼年期後期に当たる
3歳からの特徴を解説します。

0歳〜3歳までは「がむしゃらに取り組む時期」

生まれたての赤ちゃんである0歳から全てを吸収しようとする3歳までの間の特徴は、とにかく「見たもの全てを吸収しよう」とがむしゃらになる所です。

この時期は「景色を画像で記憶」でき、記憶した日常の景色と少しでも違うと
「秩序が乱れている!」として泣き出してしまう秩序の敏感期や、
「とにかく指を動かしたくてたまらない!!」という運動の敏感期が訪れます。

「がむしゃらに何かに取り組んでいく」というのが3歳までの特徴なのです。

3歳〜6歳までは「コントロールしようとする時期」

一方で、3歳からは「これまでがむしゃらに取り組んできた事柄を、
なんとか自分の力でコントロールして「うまく」行いたいという欲求が
現れてきます。

特に「運動の敏感期」においては、力をコントロールし、ひねりなどの
難しい動作をマスターすることで「服のボタン」をとめられるようになったり、
ブロックを組み合わせて何かを作ることができたりなど、成果物の範囲が
非常に広くなります。

また、この年齢では幼稚園や保育園を通じて「家族以外の人との交流」が
明確に発生します。

集団の中での自分の立ち位置などを理解し、成長していく幼年期後期に学ぶことは、0歳〜3歳までよりもむしろ多いと言ってよいでしょう。

3歳〜6歳までのモンテッソーリ教育の考え方

3歳から6歳までの間は、これまでのモンテッソーリ教育と違い、
「複数の動作を組み合わせて行う事」が難易度としてちょうど良い
段階になってきます。

これまでは一つの単純動作しかできなかったものが、
複合動作として行われる事でより実践的な動きとなって体現されるのです。

例えば、「物をひねりながら力を上に込める」という動きは服のボタンをとめるという動きによってトレーニングできます。

他にも、「好きなキャラクターの絵を描いて、ハサミで切り絵にする」
という動作も、これまでに体が覚えた様々な引き出しを使わなければ
再現できません。

また、物の色の識別や大きさの差なども素早くわかるようになり、
「ウォーリーを探せ」「ミッケ」などの間違い探し絵本を読むのが
非常に楽しくなってくる段階です。

続いては、運動の敏感期に、特に家庭で行うべき取り組みについて解説します。