Lesson8-3 「言葉」の認識や覚え方の実践

前回のLessonでは、家事のお手伝いなどが子どもにとって自己有用感を高めるためにも有効である、と学習しました。

今回のLessonでは、子どもの「言葉」の覚え方やその実践について解説します。

子どもが覚える順番は「聞く→話す→書く→読む」

子どもが言葉を覚えていく順番は、聞く→話す→書く→読む だと
言われています。

0歳から耳で聞こえるものを全て吸収してから、3歳までに「話す」に到達、
そして3歳からは「意味を理解して話したい」という衝動に襲われます。

「これってどういう意味?」などの質問が増えてくるのも、
3歳を超えてからでしょう。

また驚くべきことに、「読む」ステップは最後に訪れます。
とにかく殴り書きで文字を書くという部分が運動の敏感期と重なっているので、このような順番になっています。

-書く-まずは「なぞり文字」

いきなり筆記用具を使うと、「ペンが持ちにくい」などの他の弊害が出てしまう
ので、まずは指でなぞるなぞり文字から始めましょう。

モンテッソーリ教育で使われる「砂文字」という教具を使用すれば、
指でザラザラと砂が敷かれた部分をなぞっているだけで平仮名を覚えられる
と言った、感覚の敏感期を生かした文字の覚え方をすることができるのです。

その後、筆記用具の持ち方などができるようになった後に、
お手本の上に薄いトレーシングペーパーなどを敷いてなぞることで
「上手な文字が書けた」という成功体験を感じることができるでしょう。

-読む-「ものの名前当てゲーム」で楽しみながら

文字が読めるようになってくると、ついつい「お勉強」へと繋げてしまいがちです。

しかしながら、まだまだ活発に動き回りたい子どもは、
机でじーっとしているのではなく部屋中を走り回って手指を使いながら
言葉を覚えたいと考えているものです。

そんな時に実践できるのが「ものの名前当てゲーム」です。

3cm程度に切った白い紙にペンで「つくえ」「てれび」など
部屋の中にあるものの文字を書いて子どもに渡します。

子どもは渡された紙を、書いてある名前のものに喜んで直接貼り付けに行きます。この過程で文字を読んだり声に出したり、書いてあるものと実際のものを頭の中で繋げたりといった活発な脳の働きが期待できるのです。

このように、すぐに勉強モードに繋げてしまうのではなく、
「どのようにしたら体を動かしつつ楽しんで言葉を覚えられるかな」といった
アイデアが必要です。

さて、続いてのLessonでは、「真似をする力」に注目して、
礼儀や文化を教えていくことの重要性について解説します。