Lesson9-1 おうちモンテッソーリの環境づくり

前回のLessonでは、3歳から6歳までの幼年期後期におけるモンテッソーリ教育について学習してきました。

今回のLessonでは、より具体的に家庭でできるモンテッソーリの実践方法について学んでいきましょう。

まずは「お家の環境づくり」から行うことが大切ですので、
それぞれの場所でできる環境作りについて見ていきましょう。

キッチンの環境を整える

キッチンは、お家の中でも子どもにとって探検しがいのある場所です。

モンテッソーリ教育では、小さい子どもであっても「本物の食器」を用意することが大切とされています。

お皿を落として割ってしまう事は危ないですが、失敗から学ぶことで慎重に行動するため、最高の学習の機会であると捉えています。

ただし、大人用の大きなお皿だと持ちづらくて大変なため、キッチンには、子どもの成長に合わせて、小さいお皿やコップ、スプーンやフォークなど子ども専用の食器類を用意しましょう。

子どもの身長に合う高さにクッキーや果物などのおやつを入れておけば、子どもが自分で取り出すことができますし、何より好奇心をくすぐることができます。

色とりどりのランチョンマットなども、子どもが楽しく遊べる「おもちゃ」になりますよ。

リビングの環境を整える

リビングは大人だけでなく、子どもにとっても憩いの場としてひとときを過ごす場所として大切です。

子どもの自由を重んじるモンテッソーリ教育の原則に従って、子どもの手の届く範囲に興味を引くものを置いておくようにしましょう。

リビングの中には子ども専用のスペースを設け、小さな棚を置いて絵本やおもちゃをその棚の中にしまっておくと、子どもだけの居場所ができて心理的にも落ち着くことができます。

逆に、壊れてしまうと大変な高級品などは子どもの手の届かない場所に置いておくようにしましょう。

ベッドルームの環境を整える

子どもにとって、ベッドルームは自分だけの秘密基地であり研究所です。

ベッドは、「眠りたいときに一人で眠れる」事が大切であるため、高さの低いものを選ぶようにしましょう。

また、洋服を自分で出せるようになるために、収納は子どもの背丈に合わせてよく見える位置に閉まっておくと自立が促されます。

お家の環境を整えてあげる事は、
モンテッソーリ教育を行う上で大きく差が出るところです。

「子どもを見守ってあげられて、かつ自由を保障してあげる」ために、見晴らしが良く安全で、子どもの手の届く範囲に遊んだり学習したりできるようなものを積極的に配置してあげましょう。

続いてのLessonでは、お家で手足を動かすための具体的な実践方法について見ていくことにしましょう。