前回のLessonでは、おもちゃと教具との違いや、教具が何か目的を持った道具であるということについて学んできました。
今回のLessonでは、具体的に行うメニューのうち、「手先を動かす」ことに特化した練習について見ていくことにしましょう。
「にぎる・つかむ」メニュー

まずは赤ちゃんの最も基本的な「にぎる・つかむ」という行為をたくさん行うことができるメニューの紹介です。
ペットボトルでガラガラを作ろう
生後3ヶ月ごろから、にぎる力、つかむ力を高めるためのメニューです。
100ミリリットル程度の赤ちゃんが握れる大きさの小さめのペットボトルに、ビーズなどの音が出るものを入れ、赤ちゃんが掴んで振ることで音の出て楽しめるよう設計されたメニューです。
ふわふわのボールを掴んで離すを繰り返す
にぎる力がついてきた後は、「握って離す」動作を繰り返すことで手の使い方を上手にするお仕事に取り組んでみましょう。
2つの箱に柔らかくて小さいボールを入れ、掴んで移動させるお仕事は、ゴールもわかりやすく達成感があるので、教具に最適です。
「引っ張る・落とす」メニュー

握ることを覚えた次のステップは、「握る強さ加減」を調節できるように、ものを引っ張るメニューが最適です。
チェーン引き
ちょうど拳が入るくらいの穴を開けた箱の中に鎖を入れておき、鎖の先端には小さなボールをつけておきます。
その穴から鎖の先端を探してジャラジャラと引っ張り取り出すというメニューは、指先の感覚でボールを探したり、うまく引っ張るという力加減を覚えることができます。
スーパーボールを落とす
床でボンボンと跳ねるスーパーボールは、子どもにとって魔法の道具になります。
落とす高さを調節すればちょうど跳ねたボールをキャッチできたりと、ただ指の感覚を養うだけでなく距離感も身につけることができます。
「つまむ」メニュー

強さの加減が調節できるようになったら、箸などの道具を使って手の力を間接的に調節できるようなメニューが望ましいでしょう。
おはしで豆うつし
よくテレビ番組などでも使われる競技ですが、お皿を二つ用意し、片方のお皿からもう片方へ箸を使って豆をうつしていくというメニューです。
子どもが躓きやすい箸の持ち方のトレーニングにもなるので、高レベルなメニューと認識しておくとよいでしょう。
今回は、「手を動かす」ことに特化したメニューについて紹介してきました。
続いてのLessonでは、「数を数える」ことに注目したメニューをみていきたいと思います。