前回のLessonでは、お家でできるモンテッソーリ教育のメニューについて、具体例を挙げて紹介させていただきました。
今回のLessonでは、子どもの「自己肯定感」を高めるために親ができる声かけについて学習していきたいと思います。
まずは、「自己肯定感」とは一体何なのか、なぜ大切なのか、という面に注目して学習していきましょう。
自己肯定感とは

人は誰でも褒められると嬉しく、貶されるとガッカリすることでしょう。大人であっても子どもであっても、この感覚というのは人生を通じてなかなか変わらないものです。
さて、自己肯定感とは文字通り、「自己」を積極的に「肯定」する「感覚」のことです。
子どもにとっても大人にとっても、誰かに認められたり、自分の行っている事に自信を持って取り組む「自己肯定感」は「生きるエネルギー」として力の源泉になります。
自己肯定感を高めるために親ができることをしてあげれば、仕事にも勉強にも、そして友達との人間関係の構築にも意欲的に取り組み、自分の考えを持った「自立している」子どもに育ちます。
自己肯定感は10歳までに決まる

人生を通して大事であるこの自己肯定感は、驚くべき事に「10歳までに決まる」と言われています。
実は、科学的には、呼吸や睡眠によって身体を健康に保つ働きをする「脳幹」と、心をつかさどり感情を育む「大脳辺縁系」の2つの成長が自己肯定感の育みに大きく影響しており、この2つは10歳までに成長がほとんど定まってしまうと言われています。
この2つは、心の働きに大きく左右されるため、「親や周りの人たちに認められている」と子どもが自ら実感することによって成長します。
自己肯定感が高い子どもは、「生きる価値」を見いだす

自己肯定感の高い子どもは、自分がこの世界で生きる価値を感じているため、さまざまなことに興味を持ち、挑戦する気持ちが強い傾向にあります。
仕事や勉強に対しても積極的に取り組んで行くため、社会人や受験などの進路に関しても、自ら率先して考えるようになるでしょう。
自己肯定感が低い子どもは、「挑戦する勇気」を失ってしまう

逆に自己肯定感が低い子どもは、本当はできる能力があるにも関わらず「自分は何をやってもダメだ」と自己否定のループに陥ったり、「自分なんていても変わらない存在だ」と、自身を価値の無い存在のように感じたりします。
そうなると元気いっぱい生きていくことさえ辛くなり、やる気や気力、挑戦する勇気を持つことができなくなってしまうのです。
ここで重要なのが、親が子どもをきちんと認めてあげる言葉がけになります。
続いてのLessonでは、子どもの自己肯定感を高め、自立を促すための具体的な声かけについて見ていきたいと思います。