前回のLessonでは、子ども自身で決定を促すような声かけについて学習しました。
今回のLessonでは、これまでとは反対に「子どもにしてはいけない声かけ」について解説します。
大人の当たり前を押し付けない

まずはじめに、子どもと大人とでは「常識」が違うということを
頭に入れておきましょう。
今までの人生でたくさんの「当たり前」によって縛られている大人は、自分の常識だけに囚われて子どもを頭ごなしに叱ってしまうときがありますので注意が必要です。
例えば「人の話はちゃんと目を見て聞きなさい」というのはよくある言葉ですが、そんな「大人の常識」は、子どもにとっては「初めて話す人は少し怖くて怯えていて目を見れなかった」だけかもしれません。
じっくり子どもを観察して、「今どういう気持ちでこんなことをしているのだろう?」と向き合ってあげることが重要です。
「〜して!」などの命令口調を使わない

親にとって、時間がない時や何度言ってもいうことを聞かないことなどは、
ついつい「早く着替えて!」「片付けて!何度も言わせないで!」などと
命令口調になりがちです。
子どもに何かして欲しいことがある時は、「~して!」という命令口調ではなく、「~してくれませんか?」「~してくれるとうれしいのだけど」とお願いする事が大切です。
単なる命令ではなく、子どもが自分で考えて選択できるようにしてあげるのが
ポイントです。
「ネガティブ」の植え付けはダメ!

「〜するのが苦手だね」「これは嫌いなんだよね」「できないんだね」と言った「ネガティブ言葉」を周りからかけられると、
可能性がある子どもでも「自分はできない人なんだ」などと思ってしまう原因になります。
不用意な発言一つで子どものやる気をそがないよう、気を付けなくてはなりません。
まとめ

Lesson10では、子どもの自己肯定感を高めるための声かけというテーマで具体的な言葉を学習しました。
子どもにとっても大人にとっても、誰かに認められたり、自分の行っている事に自信を持って取り組む「自己肯定感」は「生きるエネルギー」として力の源泉になります。
「あなたならできる」と言ったポジティブな言葉や、「自分で選択させる」という自立を促す言葉を中心に声をかけてあげると、子どもの自己肯定感が高まります。
反対に、「これはできないんだね」と言ったネガティブな声かけは、
子どものやる気をそいでしまうため、かけないようにしましょう。
続いてのLesson11が、モンテッソーリ教育の最終Lessonとなります。
ここではより具体的な事例を挙げて、実践例やメニューについて解説します。