前回のLessonでは、子どもの内面を褒める事に注目した声かけについて学習しました。
今回のLessonでは、子ども自身で決定を促す声かけについて解説していきます。
とはいうものの、いきなり「子ども自身に何かを決めさせる」と言われてもしっくりこないと思いますので、まずは考え方のキーワードから見ていきたいと思います。
子どもは「自分で決める」事に幸せを感じる

「自己肯定感」というキーワードについては、これまでのLessonを通して学習していきました。
社会の役に立っているかどうかわからないと感じている子どもは、
「自分で何かを決める、意見が通る」という経験をする事で
「自分は有益な人間なんだ」と理解する事ができます。
その結果として、自己肯定感を高める事ができるでしょう。
それでは、どのように「子ども自身が自分で決める経験」をさせてあげれば
良いのでしょうか。そこには一つの「相談する」というキーワードが
あるのです。
キーワードは「相談する」

モンテッソーリ教育では、日常生活の中で子どもにちょっとしたことを相談してみる機会を多く設けることが良しとされています。
例えば、晩ご飯の献立に悩んでいるときに「今日の晩ご飯は、カレーとハンバーグのどっちが良いかな?」と子どもに相談してみましょう。
「自分の食べたいものを食べられる」喜びとともに、「自分が決めたことが通り、認められた」という自己肯定も感じることができます。
仮に「ハンバーグが食べたい!」という答えが返ってきた場合には、
「じゃあ、コネるのを手伝ってもらおうかな」などと、子ども自身で「家事」を
行うモンテッソーリ教育につなげることもできます。
少しステップアップした考えとして、「2つ以上の質問を投げかけてみる」
というテクニックもあります。
応用編:2つ以上の質問を同時に投げかけてみる

より高度な練習をするためには、2つ以上の質問を織り交ぜる「ひねり質問」をしてみましょう。
例えば、子どもと公園に遊びに行ったときに「どの遊具で何をして遊びたい?」などと、子どもの想像力を掻き立てる質問をしてみると良いです。
ひねり質問を行うことで、子どもは自分自身で決めるという経験ができるとともに、2つ以上の問いかけを処理する事で頭の体操になります。
子どもは「自分で選ぶ、決める」機会はそこまで多くありません。
日常生活の中でタイミングを逃さないように子どもに質問を投げかけてあげましょう。
続いてのLessonでは、子どもにやってはいけない声かけについて解説します。