前回のLessonでは、子どもの自立を促すための声かけについて学習しました。
今回のLessonでは、子どもの内面を褒めることに注目して声かけについて、解説します。
内面を褒めるということは、すなわち「子どもの存在自体を褒める」事にもつながっているのです。
「存在を丸ごと褒める」事で内面を肯定する

「生まれてきてくれてありがとう」「今日も元気をくれてありがとう」
などといった、存在を丸ごと褒めてあげることも大切な事です。
もちろん子どもが何かを達成した時に褒めてあげることは大切なのですが、
特に何もない状態でも「無条件の愛」を言葉として表現してあげることで、
自己肯定感を育む事につながっていくのです。
もちろん無理やり褒めるという意味ではなく、本当に自分の子どもに
思っている感謝を日常の中でそのまま口に出してあげれば良いのです。
ほとんどの親は、自分の子どもを深く愛し、「可愛い」「宝物のようだ」
という言葉を胸の内に秘めていることでしょう。
それを子どもに伝えてあげることで、愛情を注いでいくのです。
加えて、「誰かの前で褒められる」ということも、子どもの自己肯定感を育む
大切な要素のひとつとなります。
第三者に子どもを褒めることも、立派な内面の肯定

見落としがちなのが、子どもを褒めるときに「直接子どもに語りかける」
だけが方法ではないということです。
例えば、公園でママ友とその子どもと一緒に遊んでいるときなどに、
自分の子どものことを「〜はね、〜ができるようになったんですよ」
「いつも食事の時に元気よくあいさつをして、とても気持ちの良い食卓になっているんですよ」などと「人の前で子どもを褒める」ことも効果的な方法なのです。
子どもは人前で褒められることで「第三者に自分を紹介してもらえている」
という嬉しい気持ちになります。
大人にならないとなかなか理解しがたい感情ですが、
「人に紹介される」ということは、自分自身が紹介者にとってとても
信頼できる人物であることを示す非常に嬉しい行動です。
この行動の嬉しさは、子どもながらに直感的に理解していると言って良いでしょう。
他の子どもの前で褒めるということは、すなわち「比較」として嫉妬にもつながってしまうのではないか、と思う方もいるかもしれませんが、
そんな時は子ども同士がうまくコミュニケーションをとって友達になれるように手伝ってあげましょう。
続いてのLessonでは、「子ども自身で決定を促すことで、自分で決める練習を重ねていく」事に注目した声かけについて解説します。