前回のLessonでは、家庭におけるモンテッソーリ教育の取り入れ方のポイントなどについて確認しました。
今回のLessonでは、モンテッソーリ教育の考え方やカリキュラムを取り入れている教育現場について、その特徴やメリット・懸念点について解説していきます。
モンテッソーリ教育は日本の教育現場にも多く取り入れられている

日本においても、モンテッソーリ教育は多くの教育現場で取り入れられています。
「幼稚園」「小学校」「中学校」の中では、「幼稚園」が全国で100ヵ所以上と最も多くなっています。
モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園では、
カリキュラムとして「午前中は自由時間、午後にお遊戯などの決まった時間割が組まれている」といった特徴があります。
「縦割り」により社会性が身につく教育現場

モンテッソーリ教育現場の仕組みの中で大きなメリットとして
あげられるのは、異なる年齢の子どもたちが混合している「縦割り保育」で
身につく社会性でしょう。
同期だけではなく、先輩に頼ったり後輩を教えたりと言った
基本的なものの考え方が身につくのはとても素晴らしいことです。
また、「自立」を目的としている日常生活の習慣トレーニングや、
子どもが自由に自分の才能を伸ばすことができる時間が確保されていること
なども大きなメリットとしてあげられるでしょう。
他にも、一人ひとりの子どもを尊重するという姿勢や、
子どもの自己形成を援助するために適切な教師がたくさんいる
ということもあげられます。
一方で、デメリットや不安とされている点にはどのようなものがあるのでしょうか。
モンテッソーリ教育現場で「協調性」は身につくの?

モンテッソーリ教育に対する懸念として一般的に言われているのが、
「協調性」は果たして身につくのかという点です。
子どもの自主性を重んじ、個別に活動を促すというモンテッソーリ教育のやり方では、
協調性がかけてしまうのではないかという懸念点です。
しかし、これらはあくまでも「自分が興味のあることに一人で自由に集中できる時間」が個別で設けられているというだけにすぎませんので、昼食や外で遊んだりなどは普通の幼稚園などと変わらないので安心です。
自由すぎると呼ばれる環境下で「NO」を言える人間に育つ?
他にも、「自由な環境ではなかなか否定をしないので、ちゃんとNOと言えるコミュニケーション能力は身につくの?」という疑問も思い浮かびます。
このコミュニケーション部分に関しても、同じ教具の貸し借りを行う中で、
「まだ答えを見つけられていない教具に関してはNOと言って良い」と言った
ルールを設けることである程度育てることができます。
Lesson6では、自主性や協調性を中心としたモンテッソーリ 教育の基本の考え方、お家の環境の整え方からモンテッソーリ教育現場のメリット・懸念点について解説しました。
続いてのLessonでは、年齢別に行うべきモンテッソーリ教育をそれぞれ学習していきます。まずは、0歳から3歳までについて解説しましょう。