Lesson6-3 モンテッソーリ教育における道具や環境の考え方

前回のLessonでは、モンテッソーリ教育を行うにあたり心がけるべき3つのルールについて確認していきました。

今回のLessonでは、モンテッソーリ教育における道具や環境の整え方について考えていきたいと思います。

まず初めに、モンテッソーリが考案した「整えられた環境」とは一体どのような状態を指しているのかを確認していきましょう。

モンテッソーリ教育における「整えられた環境」とは?

早速ですが、整えられた環境の条件を箇条書きでいくつか
書き出してみましょう。

・使ってみたい、やってみたいと思わせるような面白い教具があること

・子どもが自分自身で自由に教具を選ぶことができること

・一人ひとりの子どもに適した環境が整備されていること

・縦割り教育となるよう、異なる年齢の子どもたちが同じクラスに
共存していること

これらの状態が揃っている時に「モンテッソーリ教育を行う環境が整っている」と表現されるのです。

この中でも縦割り教育などの環境整備に関してはイメージがしやすい
と思いますが、教具に関しては、「面白い教具」って何?と感じる方も
多いと思いますので、深堀りしていきましょう。

モンテッソーリ教育における「教具」はどんなもの?

モンテッソーリ教育の教具が作られている基準として、次のような特徴があります。

・サイズ感:子どもが手にとって遊びやすいようなサイズであること

・色や形など:子どもたちが手にとってみたいと思うような鮮やかな色使いであること

・その他:保育園など一つの場所ごとに一つの教具しかなく、「順番待ち」が必要であること

キャラクターなどは使用せずにあくまでも見た目や目的で「面白い!」と
感じるように科学的に考えられている教具は、子どもの目を引くようになっています。

また、3つ目の特徴である「一つしかない」という部分は実はとても重要で、「他の子どもが使っているときに待つ」という我慢の経験をすることで
精神的に成長して行くという想いが込められています。

科学的に考えられている教具は少し複雑な名前が付けられている物が多いですが、家庭でのモンテッソーリ教育においては必ずしも教具は必要ではありません。

特に「できるだけありふれた日常生活の中でモンテッソーリ教育の
考え方に近い教育を行って行く」お家モンテッソーリでは、
ビンやボタンなど、身の回りにあるものを使うことがほとんどです。

続いてのLessonでは、家庭におけるモンテッソーリ教育の考え方について解説します。